この記事では、現在私が実施して効果が出ているサイクルダイエット(カーボサイクル)について、紹介しようと思います。
体重は摂取カロリーを消費カロリー以下にすれば基本的に落ちていきますが、同じカロリーで減量していくと、停滞をしてしまうことが多々あります。
その都度、摂取カロリーを落とすことにより、停滞を打破する方法は効果的ですが、摂取カロリーを減らすことには限度があり、トレーニングの強度、質も下がり、せっかくつけた筋肉が減りやすくなってしまいます。
そのため、出来るだけ摂取カロリーを摂ったまま減量を進める一つの方法として、サイクルダイエット(カーボサイクル)という方法があります。
私も実際に行っていて、停滞していた体重が再び落ちはじめたため、同じ減量をしているトレーニーの役に立てればと思い、一つの事例として共有します。
サイクルダイエットの概要
サイクルダイエットとは摂取カロリーや炭水化物等の摂取量を計画的に増減させながら減量を進める方法で「ジグザグダイエット」「カーボサイクル」というような呼び方もされています。
摂取カロリーを減らして減量をしていくと、まず体重が減ることで身体を動かすためのカロリー消費量が減ります。
このことに加え、減量が進んでいくと体内のホルモン分泌が変化し、減らした摂取カロリーでも生活が送れるように代謝を落としていきます。(代謝適応といわれています)
2008年に代謝適応について調べた研究では、体重を10%以上落とす減量を最近行った人は、減量せずに同じ体重を維持していた人と比べて、消費カロリーが18%少ないという結果でした。
消費カロリーが少なくなると、より摂取カロリーも落とさざるを得なくなり、結果的にエネルギーがなくなり、トレーニングの質も下がり、筋力、筋肉量の減少に繋がっていきます。
また極端にカロリーを落としていくと私も2年前に体感しましたが、倦怠感や無気力状態など通常の生活にも影響がでます。
サイクルダイエットはトータルの摂取カロリーを変えないまま、除脂肪を進めていける方法とされているため、成功すればこれほど良い方法はないと思います。
私もこれまで一定のカロリーで減量をしてきましたが、停滞の兆しが見られたため、初めて3月12日から導入してきました。
結果、体重は再び落ちはじめたにも関わらず、トレーニング記録が落ちていない等の筋力・筋肉量の低下も感じないため、このカーボサイクルを継続していきます。
私の経過はTwitterやブログにてアップしていきます。
サイクルダイエットのやり方
研究結果の紹介もしますが、現時点ではどのような設定がベストなのか明確な答えを出せるところまで研究が進んでいません。
あくまで個人差があるため、色々ご自身の身体で試していただいて、反応がよいものを採用していくことがいいと思います。※消費カロリーが摂取カロリーより大きいことが大前提です
現在の研究結果によるやり方
1週間をサイクルとして、5日をローカーボ2日連続でハイカーボにする
研究の紹介
まずサイクルダイエットについては、研究が少ないですが関連がありそうなものを紹介します。
・女性が食事制限を行った研究
食事制限の影響による生理周期の乱れの兆候として考えられる、ホルモン分泌に変化が見られました。
その状態で被験者にカロリー収支が大きくプラスになる食事を1日摂ってもホルモン分泌は元に戻りませんでした。(1998年の研究)しかし他の研究(1995年の研究)では、カロリー収支が概ね釣り合う食事量で48時間過ごしたところ、ホルモンの乱れがもとに戻り始めたとの結果がありました。
→減量で起こるホルモンバランスの変化を戻す効果を期待するには、カロリー収支が大きくプラスにする量を1日で食べたとしても十分ではなく、48時間以上はカロリー収支がマイナスではない状態を作る必要があるかもしれません。
1週間の中でカロリー摂取量を増やす日を複数設ける方法については、参考になる研究が行われています。
・過去の研究をまとめた2011年の論文では、「毎日同じ食事量を摂る方法」と「カロリー収支が釣り合う日とマイナスになる日を交互に繰り返す方法」では、後者のほうが徐脂肪体重が維持されやすいと結論づけられています。
・2018年にはトレーニング経験のある被験者を対象に5日間の食事制限のあと2日連続でハイカーボを取り入れる方法では、1週間のカロリー収支のマイナス幅を同じにして毎日食事制限を行った場合よりも徐脂肪体重と安静時エネルギー消費量が高く保たれたと報告されています。
上記の現在の研究結果からすれば、1週間の中で2日続けて食事量を増やすことが一番いい方法なのかもしれません。
その他有名人の方法
その他有名な方もサイクルダイエットを行っておりますので紹介します。
具体的な部分まではわかりませんでしたが。。
ボディビル山岸秀匡選手のジグザグダイエット
・ハイカーボデイ・ミディアムカーボデイ・ローカーボデイに分けて実施
・ハイカーボデイはローカーボデイの2〜3倍の炭水化物を摂取する。
・低脂質でカーボ量のみを変更する(脂質は変えない)
※個人差があり、自分の身体に合った方法を探すことが大切とのこと
考え方:現在の摂取カロリーに慣れさせないためにハイカーボでは、消費カロリー以上にカロリーを摂って身体に刺激を与えることが大切。ローカーボデイの時に脂質の量を上げる方法もあるが、総カロリーについても上下させることで身体に刺激を上げることを推奨。
フィジーク直野賀優選手
・3日ローカーボ・1日ハイカーボのサイクル
考え方:3日目に体重の落ち幅が減るため代謝が落ちてると仮定し、4日目にカーボを入れて代謝を促進させる
※筋トレ部位は関係なし(どの部位も同じくらいきついとのこと)
○ハイカーボデイ
P(たんぱく質)250から260g(体重の2.4〜3.1倍)※体重から逆算
F(脂質)0に近い(フィッシュオイルのみ?)
C(炭水化物)摂れるだけとる
○ローカーボデイ
P(たんぱく質)250から260g(ハイカーボデイと同じ)
F(脂質) 0に近い(フィッシュオイルのみ?)
C(炭水化物)250g
※直野選手は体重108kgから82kgまで減量するそうです。
私が現在実施している方法
これまでの週あたりの摂取カロリー・PFCバランスは変えず、3種類(ハイカーボ・ミディアムカーボ・ローカーボ)に分け、摂取していく方法です。
部位ごとにカーボ量を変える方法は有効との研究結果はみつかりませんでしたが、私には体感がよいため、採用しています。
部位分けの方法として、特にエネルギーを使う「脚(前)」については、ハイカーボに設定しています。もう一日は週の真ん中に設定し、ハイカーボデイ→ローカーボデイの順になるようにしています。
※「脚(前)」のみジムで午後から行うため、当日ハイカーボ、「全身」は早朝トレのため前日をハイカーボにしています。
※私は脚(前)以外は、自宅のホームジムで朝5時30分から筋トレをしています。
※この方法で停滞したら、土日の連続でハイカーボデイにするなど研究結果を参考にしてみたいと思います。
○これまで(基本)の1日の摂取カロリー(2,600kcal)
区 分 | 必要量(g) | カロリー(kcal) | 備 考 |
P:タンパク質 | 208 | 830 | 体重×2.5g |
F:脂肪 | 72 | 650 | 総カロリーの25% |
C:炭水化物 | 280 | 1,120 | |
合計 | 560 | 2,600 |
○週あたりの摂取カロリー(1日摂取カロリー×7日)
区 分 | 必要量(g) | カロリー(kcal) | 備 考 |
P:タンパク質 | 1,453 | 5,810 | |
F:脂肪 | 506 | 4,550 | |
C:炭水化物 | 1,960 | 7,840 | |
合計 | 3,918 | 18,200 |
○ハイカーボデイ
区 分 | 必要量(g) | カロリー(kcal) | 備 考 |
P:タンパク質 | 208 | 830 | 体重×2.5 |
F:脂肪 | 29 | 260 | 総摂取カロリーの10% |
C:炭水化物 | 510 | 2,040 | |
合計 | 746 | 3,130 |
○ミドルカーボデイ
区 分 | 必要量(g) | カロリー(kcal) | 備 考 |
P:タンパク質 | 208 | 830 | |
F:脂肪 | 72 | 650 | |
C:炭水化物 | 280 | 1,120 | |
合計 | 560 | 2,600 |
○ローカーボデイ
区 分 | 必要量(g) | カロリー(kcal) | 備 考 |
P:タンパク質 | 208 | 830 | |
F:脂肪 | 116 | 1,040 | |
C:炭水化物 | 50 | 200 | 一日50gできるだけとらない |
合計 | 373 | 2,070 |
〇部位ごとのカーボ量
曜日 | 部位 | カーボ量 | 備 考 |
土曜日 | 脚(前側) | ハイ | ジムで午後から |
日曜日 | 脚(裏側) | ミディアム | 家で早朝トレ |
月曜日 | 胸 | ミディアム | 家で早朝トレ |
火曜日 | 背中 | ロー | 家で早朝トレ |
水曜日 | 全身 | ハイ | 家で早朝トレ |
木曜日 | 肩 | ロー | 家で早朝トレ |
金曜日 | 腕 | ミディアム | 家で早朝トレ |
まとめ
サイクルダイエットは先に述べましたが、現時点ではどのような設定がベストなのか明確な答えを出せるところまで研究が進んでいません。
あくまで個人差があるため、色々ご自身の身体で試していただいて、反応がよいものを採用していくことがいいと思います。
私も自分の身体で試していき、経過を発信していきますので、減量をしているトレーニーなどに役にたてれば幸いです。
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